中古車購入ガイド
本記事では、中古車を選ぶ際のポイントから納車後のトラブル対策まで、わかりやすく解説します。
1. 中古車を選ぶ際のポイント
中古車を選ぶ際には以下のポイントを意識することで、より自分にあった車を選択することができます。
1-1. どのような用途で使うのか
車の使用用途を明確にしておきましょう。
車を利用する主な用途が、通勤通学なのか、普段の買い物なのか、それともアウトドアなレジャーなのか、目的によって適した車は変わります。
中古車を探す前に、どのような使用用途で車を使うのかを明確にして、お客様のスタイルに合った車を見つけましょう。
1-2. 乗車定員は何人か
車の乗車定員の数はあらかじめ確認しておきましょう。
乗車定員は車種ごとに異なり、軽自動車では4名、セダンなどの小型自動車以上では5名、ミニバンでは7名が一般的です。
親と子供だけの1世帯で使用する場合は、乗車定員の5名以下で乗車する状況がほとんどで、軽自動車やセダンで問題ない場合が多いです。
しかし、祖父母を加えた2世帯以上で使用する場合には、乗車する人数が増えますので、ミニバン等の定員数に余裕のある車が必要になります。
また、乗車人数を満たしていても、車種によっては足回りなどの余裕が少ない車もありますので、実際に販売店に足を運ぶ際に店員に聞くなどしてチェックしてみてください。
1-3. 持ち運ぶ荷物が載せられるか
車にどのくらいの積載能力があるのかを確認しておくことも重要です。
普段持ち運ぶ荷物の量はご家庭によって様々で、レジャーなどで外出する際は大きく増えることが想定されます。
特に最近ではキャンプも流行っていますので、ライフスタイルの変化も予測した上で、車に乗せる荷物がどのくらいの量なのかを想定しておくことがベストです。
もし、不安な方は積載荷重やスペースに余裕のある車選びをおすすめします。
1-4. その他
中古車を選ぶ際のポイントとして、他には以下のものがあります。
条件が自分のニーズと合っていれば、よりおトクに中古車を購入できる場合があるので、ぜひ確認してみてください。
- 登録(届出)済未使用車かどうか
- 車検がどのくらい残っているか
- 車検費用が販売価格に含まれているか
- 修復歴、事故歴があるか
2. 購入までの流れ
中古車を購入する際にはどのような手順があるのか、全体的な流れを説明します。
2-1. インターネット等での情報収集、予算決定
中古車を選ぶ際には、まず予算を決定します。
その後、どのようなジャンルの車があって、どのくらいの価格で販売されているのかを調べます。
インターネットや中古車情報誌を使って、気になるジャンルの車をチェックします。
先に予算を決めておくことで、ある程度車種を絞ることができるのに加えて、その場の勢いでの購入が防げます。
新品では高くて手が出ない車種でも、
中古車の場合は比較的に安価で販売されていることも多い
です。
年式や走行距離などを妥協できれば、選択肢はさらに広がっていきますので、中古車情報を調べて、欲しい車の購入を検討してみてください。
2-2. 販売店への訪問
気になる車が見つかったら販売店に連絡して、在庫があるか確認しましょう。
在庫の確認ができたら、販売店に訪問して実際の車を自分の目で確認することが大切です。
写真で見たイメージと実際の車のイメージは必ずしも一致しない場合がありますので、中古車を購入する際には実店舗に赴いて、実車を直接確認するのをおすすめします。
2-3. 見積り依頼、購入検討
購入したい車が見つかったら、販売店に見積もりをもらいましょう。
見積書には、車両の「本体価格」と「諸費用」が書かれており、車を購入するための合計金額が分かります。
見積りをとると、思った以上に費用がかかることがわかったということも、たまにあります。
もし可能であれば複数の販売店に見積もりを依頼することをおすすめします。
複数の見積もりを比較して、手数料やオプション料金を含めた総額が安い販売店が見つかると、中古車を安く購入することができてお得です。
2-4. 契約手続き
見積もりを確認して、金額に納得ができたら契約の手続きを行います。
販売店が用意した契約書にサインをして契約を結びますが、この際にしっかりと契約内容に目を通すようにしてください。
中古車とはいえ高額な売買取引ですので、契約内容を理解しないまま契約してしまうと、後々大きなトラブルの原因となる可能性があります。
契約書でわからないことがあれば積極的に質問し、きちんと説明を受けるようにしてください。
また、契約書は細かな文字でかかれてあることが多いので、一度持ち帰って、じっくり確認することもおススメです。
2-5. 必要書類
契約に必要な書類には以下のものが例として挙げられます。
- 車検証
- 車庫証明書
- 実印
- 印鑑証明書
- 委任状
- 住民票
2-6. 任意保険への加入
車は移動手段としてとても便利ですが、その分危険が伴います。
そのため、日本ではすべての車に自賠責保険への加入が義務付けられており、車を購入する際には加入手続きを必ず行われます。
しかし、車の死亡事故等では数億円単位の高額な賠償が必要になることもあり、自賠責保険だけでカバーすることはできません。
そのため、万が一の事故に備えて、任意保険への加入を検討しておくことをおすすめします。
すでに車をお持ちで、任意保険に加入済みの場合は、保険会社に連絡して対象車両の変更手続きを行いましょう。
2-7. 代金の支払い
売買契約を結んだら、購入代金を支払います。
現金での一括払いか、分割ローンが一般的な支払い方法です。
カード払いに関しては販売店によって受け付けていない場合があるので、注意しましょう。
2-8. 納車
中古車が納車されるまでの期間は一般的に、必要書類の提出から2〜3週間程度と言われています。
あくまでも目安のため、納車時期や場所にもよって期間は変わります。
晴れて納車されたら、念の為、車両の状態等を確認しておくことをおすすめします。
3. 中古車購入時にかかる費用
中古車の購入時に支払う支払総額(乗り出し価格)には、主に以下の費用が含まれます。
- 車両価格
- オプション料金
- 法定費用
- 手続き代行費用
車両価格だけではなく、様々な費用がかかっています。
また、法定費用と手続き代行費用をあわせて、一般的に諸費用と呼ぶ時もあります。
3-1. 諸費用に含まれる内容
3-1-1. 法定費用
車を購入したときに必ず必要となる税金や保険料を法定費用と呼びます。
法定費用は、国や自治体が定めている金額のため、値引きされることはありません。
具体的な金額は、車種や、車の状態、車検の残り期間等が分かれば、事前に確認することができます。
法定費用には、以下のものが含まれます。
- 自動車税
- 自動車重量税
- 自賠責保険
- 環境性能割
- 車庫証明印紙代
- リサイクル料金
3-1-2. 手続き代行費用
手続き代行費用は、車の購入時に、車両登録や車庫証明の取得を代行してもらうための費用です。
具体的には以下のものが含まれます。
- 登録代行費用
- 車庫証明代行費用
- 納車費用
- 洗車費、クリーニング費
4. 納車後のトラブル対策
納車後のトラブルを防ぐための対策や、万が一のトラブル時の対処方法について説明します。
4-1. 納車時に確認すべきこと
中古車が納車されたときには、すぐ以下の点を確認しましょう。
- 車両の状態が販売店で見た時より劣化していないか
- 書類内容が間違っていないか
4-2. トラブル時の相談窓口
万が一、トラブルが発生してしまったら、慌てずに以下の窓口にご相談ください。
4-2-1. 日本中古自動車販売協会連合会
日本で唯一の中古車販売店による全国組織で、約1万社の加盟店を抱えています。
ユーザーと事業者にとっての有益な情報を提供しており、中古車に関する相談も行われています。
4-2-2. 自動車公正取引協議会
自動車取引業者で構成される団体で、販売店への指導や、ユーザーが安心して車を選ぶための「適正表示」を推進しています。
協会の加盟店とのトラブルが起きた際に相談することができます。