解説! EV充電器とは

EV充電器とは

EV充電器は、EVを利用するには必要不可欠。
EVをお持ちの皆さんやEVに興味をお持ちの方の中には、EV充電器の導入を検討ながらも、基礎知識や種類についてあまり知らない方も多いのでは。
このコラムはEV充電器の導入をお考えの皆様に、色々なEV充電器を実際に比較しながらEV充電器の検討に役立つ情報をご紹介していきたいと思います。

最後まで読めば、必要なEV充電器がわかるはず!
それではいきましょう!!

1. EV充電器とは

EV充電器とは

EV充電器はElectric Vehicleのための充電器、 つまり電動自動車にあたるEV(電気自動車)やPHV・PHEV(プラグインハイブリッド車)の動力源となる電気を充電するための設備です。
EVカーは充電していない状態ではもちろん動きません。

現在日本ではEVの普及が進められており、2050年にはEVの普及率100%という目標も掲げられています。
ガソリンスタンドや高速道路のPA/SAなど、施設に併設されているEV充電器を目にする機会も増えてきましたが、 設置台数がもっと増えて、どこでも簡単に充電できるようになれば、EVの懸念点である充電地点問題もクリアになり、EV普及も活性化しますよね。
EV充電器の補助金に関しては、以下のコラムもご参考ください。

EVが普及するにつれ、EV充電器の設置も増えていくのは容易に想像することができます。
ただ、一言で「EV充電器」と言っても、その種類も形もサイズも多岐にわたるので詳しく解説していきます。

例えば、EV充電器は大きく「普通充電器」「急速充電器」に分けることができ、 普通充電器は更に「倍速充電器」という種類に分けることができます。
それぞれの種類と特徴について早速見ていきましょう。

2. 普通充電器と急速充電器の違いについて解説

普通充電器と急速充電器の違いについて解説

「マイカーをEV車に買い換えたから」「施設に導入して利便性を向上したい」など購入者によってEV充電器を導入する目的も様々だと思います。
まず、EV充電器は「普通充電器」と「急速充電器」の2種類に分けることができ、 それぞれの目的から導入するEV充電器を選択することができます。
では、それぞれの特徴を見ていきましょう。

2-1. 普通充電器

住宅向けのEV充電器を探している方は、この「普通充電器」がおすすめです。
普通充電器の特徴と、導入の際の注意点を以下にまとめましたのでぜひ参考にしてみてください。

普通充電器の特徴

普通充電器は電気がある場所ならどこでも設置することが可能

住宅用EV充電器のほとんどは普通充電器ですが、それは普段住宅で使用されている100Vや200Vの電圧で充電できるからです。

設置スペースが小さくてすむ

普通充電器には、急速充電器にはない「壁面取付タイプ」のEV充電器の種類が豊富で、「スタンドタイプ」のものでもスリムなモデルが多いというのも特徴。

低コストで導入できる

EV充電器導入にあたって、費用面はもちろん重要になってくると思います。
普通充電器の安いものは十万円以内で導入することが可能です。
製品のご紹介は後程詳しく行っていきますが、数万円~十数万円で導入することが可能という点も普通充電器が住宅向けでおすすめできる理由の一つです。

普通充電器を導入する際の注意点

充電時間が長い

特別な電力契約も必要なく住宅の100Vや200Vで設置できるというハードルが低いことが普通充電器の特徴ですが、 EVを満タンまで充電するまでにはかなりの時間がかかります。
充電器の出力電力量によっても充電時間は変わってきますが、8時間から16時間ほどかかるものが一般的です。
短時間の充電時間しか取れない方が利用するには現実的でなく、帰宅してから次の朝まで充電しておくなどEVを次に使用するまでに十分な時間を取れない方は要注意です。

倍速充電器とは?

EV充電器を探していると、「倍速充電器」という言葉を目にする機会があるかもしれません。
この倍速充電器とはその名の通り、通常の普通充電器と比べると倍速で充電することができるEV普通充電器のことを指します。

普通充電器は家庭用電源を使用してEVに充電します。
家庭用コンセントは100Vであり、以前はこの100Vで充電するタイプが主流でした。
ただ、エアコンや IHクッキングヒーターなどの利用で200Vの家庭用電源を使用する家庭も増えており、 200Vで放電すれば倍の速度で充電できるため、この200Vで充電するタイプを「倍速充電器」と呼ぶようになりました。

また、普通充電器は3kWの出力で放電するのが通常ですが、最近では6kWで放電できるEV充電器が増えてきており、 これも3kWのものと比較すると倍速で充電できることから、3kwの倍である6kW出力の充電器のことを倍速充電器と呼ぶこともあります。
近年「倍速充電器」と耳にする時には、6kWの出力で充電できるタイプのものを指している場合が多いように見受けられます。

倍速充電器は、基準のタイプと比較して倍の速度で充電できるタイプのことを指す言葉であり、時代と共に「倍速充電器」の内容は変わっていくものなのかもしれません。

普通充電器は、設置可能な場所やコストといった面から比較的導入のハードルが低いということで、 住宅用・マンションや事務所などの長時間駐車することが可能な場所でEV充電器を導入したい という方におすすめです。

2-2. 急速充電器

ガソリンスタンドや高速道路PA/SAなど、駐車できる時間や充電時間に限りのある場所へのEV充電器の導入は「急速充電器」がおすすめです。
ではその特徴と注意点を見ていきましょう。

急速充電器の特徴

充電速度が速い

その名の通り、急速充電器は「急速」で充電することができ、充電時間30~50分で100%の充電が可能です。
予期していない「電欠」や長時間運転での一時補給など、時間に余裕がない緊急時に力を発揮するのが この急速充電器の大きな特徴です。
日本国内に設置されているほとんどの急速充電器の充電時間は「1回の利用につき30分」というルールが定められていますが、少ない時間でほぼ満タンになるまで充電することができます。

急速充電器を導入する際の注意点

電源は主に三相三線200Vを使用

急速充電器には多くの電力量を使用するため、電力会社と特別な電力プランを契約しなければいけません。
これも急速充電器を住宅用として導入するのには現実的ではない理由の一つになっています。

設置スペースが必要

本体が大きいものが多く、かなり大きな占有スペースの確保が必要になるため、設置スペースをしっかり考慮する必要があります。

機器・設置コスト

急速充電器は普通充電器と比較して、機器本体にも設置費にもかなりコストがかかります。

急速充電器は、EVへの充電が急速にできる反面、大量の電力量が必要なため特別な電力プランを契約する必要があります。
また、十分な設置スペースが必要であることから、ビジネスにしたい場合や施設の付加価値、環境価値の向上にEV充電器を導入したいという方におすすめなEV充電器です。

普通充電器/急速充電器 比較表
※横スクロールできます。
普通充電器 急速充電器
フル充電までの充電時間 数時間~ 数十分~
導入に掛かるコスト 数万円~数十万円 数百万円~
設置スペース 省スペース 十分なスペースが必要
利用シーン 自宅、駐車場など 緊急時(「電欠」時など)
長距離ドライブ時、災害時
最大同時接続数 1口 6口
主な出力電力 3kW、6kW 50kW~

普通充電器、急速充電器の違いについて見てきました。
EV充電器はメーカーや商品によって性能の違いが幅広いため、次の章では選ぶ際にチェックすべきポイントをまとめました。
今回は、特に住宅向けの普通充電器を選ぶ際のポイントに絞ってご紹介していきたいと思います。

3. EV普通充電器を選ぶ際のポイント

ここまで説明しましたが、見た目や種類もさまざまで、EV充電器のご購入を検討されている方の中には、 まだまだどのEV充電器を選べばいいのかわからない、という方のために!
今回はEV充電器の中でも、普通充電器を選ぶ際の注目すべき4つのポイントをご紹介したいと思います。

3-1. 設置タイプ

EV充電器を設置するにあたって、 設置可能スペースに合わせて選択する場合には設置タイプとサイズを確認しましょう。
設置タイプは主に2つです。 それぞれメリットと併せてデメリットもご紹介します。

壁面取付(壁掛け)タイプ
メリット
住宅向けEV充電器に多いタイプ。
壁に掛けて設置するタイプなので、設置スペースはそれほど必要ありません。
設置するための工事費もスタンドタイプよりも比較的低コスト
デメリット
コンパクトなものが多いため、充電ケーブルを収納するスペースがないものが多い

コンパクトなものが多いからといって性能を侮るなかれ。
住宅向けながら6kWのパワフル充電(3kW充電の約半分の時間)ができる壁掛け充電器も

スタンド(自立)タイプ
メリット
住宅用EV充電器の場合、充電ケーブルを収納でき、防犯性が高いものが多い
デメリット
スペースをとってしまったり、きれいに収めるには埋設配線が必要なものなど、工事費が掛かってしまうものが多い

設置スペースに余裕があり、住宅向けで充電ケーブルがしっかり収納できるモデルを探しているならスタンドタイプ。
鍵付きのものが多く、防犯性能が備わっているEV充電器を探している人はこのスタンドタイプの導入がおすすめ。
急速充電器の設置タイプは、このスタンドタイプが当てはまります。

壁面取付タイプのEV充電器例
ELSEEV cabi Mode3
Panasonic
製品情報を見る
ELSEEV cabi Mode3
スタンドタイプのEV充電器例
ELSEEV mine Mode3
Panasonic
製品情報を見る
ELSEEV mine Mode3

3-2. 充電スピード・充電時間

「普通充電器と急速充電器の違いについて」でもご紹介しましたが、EV充電器はその性能によって充電時間も様々です。
普通充電器の中でも一般的なEV充電器は3kWのものが主流ですが、最近では6kWのEV充電器が増えてきている傾向にあります。
EVが満タンになるまでの充電時間が3kW充電で約16時間というところ、6kW充電では約8時間と、3kW充電の約半分の充電時間でフル充電することが可能です。
この出力電力の大きさは充電の速さに比例するため、充電スピードや充電時間重視でEV充電器を選ぶ場合、出力電力を確認しましょう。

3kW出力タイプのEV充電器例
EVコンポ プライムW
河村電器
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EVコンポ プライムW
6kW出力タイプのEV充電器例
ELSEEV hekia S Mode3
Panasonic
製品情報を見る
ELSEEV hekia S Mode3

3-3. 充電モードで選ぶ

EV充電には主にMode1、Mode2、Mode3、Mode4の4種類の充電モードがあります。
これは主に、電力の制御装置がどこにあるのかによって分類分けされています。
お持ちのEVによっては充電モードが限定されているものもありますので、その違いについて一緒に確認していきましょう。

Model1 −

電力供給のみ。現在国内で新車販売されているEVにこのMode1でしか充電することのできないEVはほとんどありません。
比較的旧型のEVに該当する場合が多いので、中古車を買う場合など確認のうえ、検討しましょう。
コンセントタイプ充電器での充電モードになるため充電ケーブルが必要

Model2 −

充電器本体ではなく充電ケーブルのケーブル側に制御装置が搭載されているもの。
コンセントタイプのEV充電器で、コンセントだけでもケーブルだけでもmode2とは呼ばず、制御装置のないmode1の普通充電器と制御装置のついたmode2のケーブルが必要。
コンセントタイプの充電器で、制御がついていないコンセント単体のMode1に、制御装置がついている充電ケーブルをつけるとMode2になる、という認識でOKです。

Model3 −

EV充電器本体に制御装置が搭載されているもの。
本体にケーブルが付属しているため、充電ケーブルが不要です。

Mode1,2 コンセントタイプのEV充電器例
屋外コンセント
Panasonic
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屋外コンセント
Mode3コンセントタイプのEV充電器例
AWシリーズ
PHIHONG
製品情報を見る
AWシリーズ

この3種類の次にMode4がありますが、これは急速充電器のことを指します。
普通EV充電器はこの3種類の充電モードです。

3-4. 使用温度範囲で選ぶ

EV充電器は、使用する場所の想定されている温度範囲が設定されています。
寒い地域や暑い地域にお住まいの方は、使用温度範囲に納まる充電器を選ばないといけませんので、注意して確認してください。

EV充電器を選ぶ際の4つのポイントをご紹介しました。
もちろん費用について、どのメーカーが安くて。。というのは、ここでは伏せさせていただきますので、気になる方やもう決めれない!という方は、ぜひエネタウンに相談してみてください♪
エネタウンへのお問い合わせはこちら!

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4. 実際にEV充電器を比較してみよう

ここまでにEV充電器の種類や見るべきポイントをご紹介してきましたが、メーカーや製品ごとにその性質や特徴も違います。
ここでは6つのおすすめEV充電器をピックアップし、注目すべきポイントを製品ごとにまとめてみましたので、実際に比較して見てみましょう。

導入しやすい、高性能EV充電器!
ELSEEV hekia S Mode3
Panasonic
ELSEEV hekia S Mode3
製品情報を見る
設置タイプ 壁面取付
充電スピード(出力電力) 6kW
充電モード Mode3
使用温度範囲 −30℃~+40℃

6kWでのパワフル充電で充電スピードが速く、 壁面取付タイプのコンパクトなモデル。
比較的低コストでの導入が可能。 オプションでスタンドにすることも可能。

Mode1とMode3両対応!
ELSEEV mine Mode3
Panasonic
ELSEEV mine Mode3
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設置タイプ スタンド
充電スピード(出力電力) 3kW
充電モード Mode3/Mode1
使用温度範囲 −30℃~+40℃

スイッチ一つでMode3からMode1に切替可能。
充電タイマー機能が付いており、充電の切り忘れを防止できる。
スタンドタイプで、スリムなモデル。

とにかく安く導入したい方におすすめ!
屋外コンセント
Panasonic
屋外コンセント
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設置タイプ 壁面取付
充電スピード(出力電力) 2kW
充電モード コンセント(Mode1/2)
使用温度範囲 −10℃~+40℃

低コストでの導入が可能。
サイズも幅87mm×高さ126mm×奥行84.6mmとかなりコンパクトで、確保できるスペースに余裕がないという方にもおすすめ。

リーズナブルな3kWのEV充電器
EVコンポプライムW
河村電器
EVコンポ プライムW
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設置タイプ 壁面取付
充電スピード(出力電力) 3kW
充電モード コンセント
使用温度範囲 −25℃~+40℃

本体価格が比較的リーズナブルで、コンパクトな壁面取付タイプ。
鍵付きで防犯性能もバッチリ。
ー25℃の寒冷地まで使用可能。

コンパクトながら他と遜色のない充電が可能!
EVコンポプライムライト
河村電器
EVコンポ プライムライト
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設置タイプ 壁面取付
充電スピード(出力電力) 3kW
充電モード コンセント
使用温度範囲 −30℃~+40℃

6kWでのパワフル充電で充電スピードが速く、 壁面取付タイプのコンパクトなモデル。
比較的低コストでの導入が可能。
オプションでスタンドにすることも可能。

軽い・速い・強い!
AWシリーズ
PHIHONG
AWシリーズ
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設置タイプ 壁面取付
充電スピード(出力電力) 6kW
充電モード Mode3
使用温度範囲 −30℃~+50℃

充電器本体が軽くて、コンパクト。
高出力の6kW充電が可能で、充電スピードも○。
使用温度範囲が−30℃~+50℃で、寒い地域にも暑い地域にも対応。

今回ピックアップしたEV充電器は、すべて補助金対象充電設備となっており、補助金を利用して購入することが可能です。
しかしながら先述の通り、補助金の対象は個人宅以外の原則すべての施設となっているため注意が必要です。
EV充電器の補助金に関しては、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。

5. まとめ

EV充電器についてのまとめ

EV充電器は、EVやPHV/PHEVを動かすために必要不可欠な充放電設備です。
本コラムでは、EV充電器の基礎知識、導入する際のポイントから製品比較まで行ってきましたが、いかがだったでしょうか。
今回は普通充電器に焦点を当ててご紹介していきましたが、現在、エネタウンではEVの普通充電器のお見積もりやご予約を承っています。
ご質問やお見積もり等、もちろん相談ベースでも構いません! EVタウンやエネタウンに是非お気軽にお問い合わせください!

これからはますます「EV」という言葉が一般的になってきます。
そのEVの波に取り残されないように、今からしっかり準備していきましょう!
そして、ぜひそのお手伝いを私たちにさせてください。