2023年度(令和5年度)に使える! EV充電器のCEV補助金

2023年度(令和5年度)に使える! EV充電器のCEV補助金

気自動車(EV)を購入した後、EVオーナーが次に気になるのが、勤務先・外出先や旅行の道中でのEVへの充電についてでしょう。
2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、「環境性能に優れたクリーンエネルギー 自動車の普及」が重要だと考えている政府は その普及の鍵となる充電インフラの整備を全国各地で進めることを目的とし、設備を導入する個人事業主や団体に補助金を出しております。

本記事では、
その「クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てんインフラ等導入促進補助金」通称CEV補助金について、詳しく解説していきます。

1. 「クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てんインフラ等導入促進補助金」概要

「クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てんインフラ等導入促進補助金」概要

冒頭でもお伝えしたように、電気自動車(EV)を普及させようと考えた場合、外出先での充電ポイントは懸念点の一つとなります。
日本では、「2035年までに乗用車新車販売で電動車※ 100%」という目標の実現に向け、日本全国どこでも充電のストレスなく走行できるよう、補助制度で後押しし、充電インフラの整備を進めています。
※電動車とは「電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)、ハイブリッド自動車(HEV)、燃料電池自動車(FCV)」を指します。

年々予算の拡充を進めており、令和4年度に活用できる充電インフラ予算は昨年の実に6倍の65億円、 令和5年度はさらにその3倍の200億円!
また、地方自治体からもぞくぞくと補助制度が打ち出されています。

全国の地方自治体の補助制度・融資制度・税制特例措置

1-1. 個人宅は適用外

基本的に充電インフラ整備のための補助金のため、 「複数人が使用可能であること」を条件として想定しており「個人宅」への設置は対象外です。
ただし、戸建て住宅は対象外になりますが、全ての住宅がダメなわけではなく、集合住宅やマンションなどの居住区(基礎)※1は導入可能です。
その他、高速道路やガソリンスタンド等の、道中での短時間滞在場所(経路)※2、宿泊地や、勤務先などの長時間滞在場所(目的地)※3を含めた、 個人宅以外のすべてのエリアでの導入に補助が適用されます。
「基礎」「経路」「目的地」のどれにあたるかで、補助率が違うためご注意ください。
※1 補助率を確認する際、一覧表では「基礎」と呼称
※2 補助率を確認する際、一覧表では「経路」と呼称
※3 補助率を確認する際、一覧表では「目的地」と呼称

現在、勤務先やマンションへの導入相談が増えています!

「クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てんインフラ等導入促進補助金」の適用範囲

1-2. 「車両」「V2H充放電設備」「外部給電器」「水素インフラ」は別々の補助金で申請可

そもそも「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」の「車両」の補助金と 「クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てんインフラ等導入促進補助金」通称 CEV「充電インフラ」以外にも、「V2H充放電設備」「外部給電器」「水素インフラ」を加えた5つの構成になっており、 それぞれ個々に別の申請が必要になるため、合わせて導入を予定する方は重複による申請漏れにご注意ください。

個人宅はNGと聞いて「ちょっと待ってよ、まだ家の充電設備が整っていないよ」という方は、 EV充電器ではありませんが、充電器機能がついているV2Hには補助金がでておりますので、ぜひ「V2H充放電設備」の補助金をご検討ください。

また、「今さら聞けない…充電設備って何なの?」という方はこちらも併せてご覧ください。

2. 令和3年度補正は申請終了

CEV補助金の令和3年度補正は申請終了

実は令和3年度補正予算(令和4年の補助金)はすでに申請を終了しております。

あまりにも人気過ぎて、機器の納期は遅れに遅れ、ドタバタだったにも関わらず 事業の終了予定だった9月30日よりも少し早い、9月21日にセンターに到着した交付申請をもって予算額を超え、 前日の9月20日までで申請を終了してしまいました。

ただし、まだまだ政府の目標台数には足りておらず、
令和4年度補正予算にて令和5年度に使用できる補助金の申請が再開されることが決定しました!

詳細の内容は「3月末から順次開示」となっていますが、 機器の遅れや人気の高さから考えると、ぼーっと待っているなんてナンセンス。
現在公表されている概要は前期分と同じでしたので、それを踏まえてR3年度補正予算を参考に一足先に準備をしておきましょう。
※最終的にはR4年度補正予算の詳細が決定した時に内容の追加更新いたします。

2-1. 補助対象設備

令和3年度補正予算時点での対象機器の一覧はこちら

普通充電器

  • コンセント壁面/スタンドタイプ
  • ケーブル付き壁面/スタンドタイプ

オススメの設置場所

  • 勤務先、マンション、月極駐車場等、基礎的な居住地や目的地として長時間停車される場所

ポイント

  • 急速充電器と比べると導入費用が安いが、充電時間が長い

※横スクロールできます。

普通充電設備
電力仕様 電源側:交流単相100~200V 車側:交流100~200V
電力出力 3~6kW
充電器
本体
普通充電設備の製品比較1 普通充電設備の製品比較2 普通充電設備の製品比較3 普通充電設備の製品比較4
壁面取付タイプ スタンドタイプ スタンドタイプ 壁面取付タイプ
詳細を見る 詳細を見る 詳細を見る 詳細を見る
充電ケーブル コンセントタイプ(充電ケーブル別) 充電ケーブル付き
充電スピード 緩やかに充電(8時間で+50%程度充電可能)※1
利用シーン 買い物、宿泊時、勤務中等(長時間駐車時)
設置場所例 商業施設、宿泊施設、時間貸駐車場、マンション駐車場、事務所駐車場等
価格イメージ 本体・工事価格ともに急速充電より安い
※1:充電出力3kW、バッテリ容量50kWhの場合

急速充電器

  • 1口タイプ
  • 複数口タイプ

オススメの設置場所

  • 商業施設、コンビニ、道の駅、高速道路、ガソリンスタンド等、短時間の滞在が主な場所

ポイント

  • 普通充電器と比べて導入費用が高く、機体が大きいためスペースが必要。ただし短い充電時間での充電可能

※横スクロールできます。

急速充電設備
電力仕様 電源側:交流三相200V等 車側:直流450V
電力出力 10~200kW
充電器
本体
急速充電設備の製品比較1 急速充電設備の製品比較2
1口タイプ 複数口タイプ
充電ケーブル 充電ケーブル付き
充電スピード 急速に充電(30分で+50%程度充電可能)※2
利用シーン 長距離移動の休憩時の継ぎ足し充電等(短時間駐車時)
設置場所例 高速道路SA・PA、道の駅、商業施設、ガソリンスタンド、カーディーラー等
価格イメージ 本体・工事価格ともに普通充電より高い
※2:充電出力50kW、バッテリ容量40kWhの場合

もっと充電器について詳しく知りたい方はこちらも参考にどうぞ

2-2. 補助対象者

対象設備を設置する個人、法人、地方公共団体等で対象機器を導入する方に 「a.充電設備」や「b.V2H充放電設備」の購入費及び工事費の一部、 「c.水素ステーション」の整備費及び運営費の一部、「d.外部給電器」の購入費の一部を補助します。
(ただし、「a.充電設備」は複数人が使用可能であることを条件として、個人宅への設置は対象外

申請者単位での台数に対する上限はないが、1駐車スペースに対して1台の補助対象機器を上限とする。

また、個人宅には「充放電設備」の補助金が出ていますので、気になる方はこちらからどうぞ

2-3. 補助額

機器補助率

以下のア、イのいずれか低い方で補助金交付額としする。

  • ア. 充電設備の購入費(税抜) ✕ 補助率(定額※1/1以内・または1/2以内)
  • イ. 充電設備の型式ごと事業ごとにセンターが定める補助金交付上限額

工事費補助率

補助対象設備工事である、1)充電設備工事費、2)案内板設置工事費、3)付帯設備設置工事費、 4)その他設置にかかる費用について、以下のア、イの低い方を合算し、補助率を乗じた額と、ウに補助率を乗じた額を 比較し、低い方を補助金補助金交付額とする。

  • ア. 工事内容の申告~申告額(税抜)をセンターが審査し、工事項目ごとに算定した額
  • イ. センターが定める工事項目ごとの補助上限額
  • ウ. 事業および設置条件により定める補助金交付上限額

3. 申請の流れ

申請
書類を揃えて補助金の機関へ申請を提出
1
通知
申請内容に不備なく審査に通れば申請通知発送
2
契約
通知日の翌日以降で契約を締結
3
工事
機器の設置工事2週間前までに全額支払い
4
報告
工事の完了と入金についての事業完了確認を含めた実績を報告
5
入金
計画と実績を確認し内容の相違や資料の不備等なければ交付額が決定
6

まずは申請(この段階で機器の納期の確認のための相談が大事です)
通知が出るまで約1カ月~2カ月半
通知日以降に契約/工事へと進みます。
工事がきちんと完了した旨及び入金が全て完了した旨の実績の報告をしたら後はのんびり補助金の入金を待ちましょう。
※先に一度機器や工事の全額の支払をし、後から補助金が返ってくるイメージです。

前期の事例からみると、補助金申請から最後の入金まで、だいたい5カ月~8カ月程度かかっています。

機器の納期が長くなっています。(令和5年2月現在)
補助金での導入を検討されている方は早めの相談・ご準備を!

4. 令和4年補正予算(令和5年度)補助金申請開始目途

CEV補助金の令和4年補正予算

名称が少しややこしく混乱される方も多いのですが、 「令和4年度補正予算」は令和5年に使用できる令和5年度(2023年度)EV充電器補助金の事です。
申請開始目途は「令和5年3月下旬」に順次となっています。

参考記事: 経済産業省 令和4年度補正予算

「a.充電設備」や「b.V2H充放電設備」の購入費及び工事費の一部、 「c.水素ステーション」の整備費及び運営費の一部、 「d.外部給電器」の購入費の一部という4つの設備が補助対象なのですが、 同時に申請開始になるのか、順番に申請開始となるのかなど、詳細はまだ未定です。

人気の機種は、現時点でも半年待ちのため、必ず早めの相談とご準備をお願いします。

5. 補助金申請を任せられる販売店をパートナーにしよう

補助金事業はとにかくスピードが大事!
「補助金」という性質は一緒なのに、必要になる書類や要件が毎年微妙に違ったりして、最終的にもらえる金額も差異が出ます。
特に前期から機器の獲得競争は激化しており、補助金に関するノウハウだけでなく 機器自体の確保能力も必須となってきます。

基本的には相場価格というものが存在するため、各販売店の金額差は、さほど大きくはありません。
それよりも、長期間にわたる補助金事業を安心して任せらる販売店を「パートナー」として選ばれることをお勧めします。

まずは、スピード!
そして、価格をざっくりと見たら、最終的にあなたとの相性がいいパートナー探しに力を入れましょう!
EVTOWNの姉妹サイトであるENETOWNでは、補助金サポートに力を入れています。
長ければ1年以上にわたりやり取りが必要な補助金事業、あなたのパートナー候補として、 私たちを加えていただけると嬉しいです。